0dNpelAtERxMJ3DOyRO6abeykcvgf9SZIyHhiawd5Ks 棚にぴったり収まる45cmサイズの爬虫類ケージ「ワイルドプラネットWP440」の紹介|ささき家の休日
レビュー

棚にぴったり収まる45cmサイズの爬虫類ケージ「ワイルドプラネットWP440」の紹介

ささき

ほとんどの爬虫類や両生類を飼育する際に必要な設備の一つとしてケージが挙げられます。

今回はレオパやコーンスネーク、その他小型の爬虫類飼育にちょうどいいサイズである45cmケージの中から、私が使用している「ワイルドプラネット WP440」を題材に、オススメポイントや微妙だと思うところまで詳しく紹介します。

宣伝:本記事は動画でも見ることができます

コーンスネークの飼育におすすめの爬虫類ケージを紹介します【ニッソー ワイルドプラネット WP440】

 

WP440の基本仕様

今回紹介するWP440の仕様は以下の通りです。

項目内容
メーカーニッソー(株式会社マルカン)
商品名ワイルドプラネット WP440(WPT-031)
サイズ幅420 × 奥行き320 × 高さ405 mm
重量約7kg
開閉仕様前面スライドガラス扉
その他・ランプステー × 左右2箇所
・天井2重メッシュパネル
・前面メタルパンチ通気孔
ニッソー ワイルドプラネットWP440の仕様

ニッソーといったら熱帯魚器具のイメージですが、爬虫類向けも取り扱っているみたいですね。

ちなみにニッソーは株式会社マルカンが展開するアクアリウムブランドの一部で、他にサンライズという犬猫向けの食品を専門に取り扱っている事業部や、そのままマルカンのブランド名で爬虫類グッズも販売しているようです(後述)。

ワイルドプラネットシリーズはサイズ展開が豊富で、30cmサイズから120cmサイズまで幅広く取り扱っています(下記参照)。

ワイルドプラネットのサイズ展開
  • 30cm:WP340 (幅315 × 奥行き315 × 高さ405 mm)
  • 45cm:WP440 (幅420 × 奥行き320 × 高さ405 mm)
  • 50cm:WP545 (幅510 × 奥行き410 × 高さ455 mm)
  • 60cm:WP645 (幅610 × 奥行き415 × 高さ455 mm)
  • 60cm:WP660 (幅610 × 奥行き415 × 高さ605 mm)
  • 90cm:WP850 (幅810 × 奥行き500 × 高さ505 mm)
  • 100cm:WP1050 (幅1010 × 奥行き490 × 高さ505 mm)
  • 120cm:WP1260 (幅1235 × 奥行き480 × 高さ605 mm)

シリーズを通して日本の家具に合ったサイズを展開なので、ニトリの家具やメタルラックを使っている人にオススメ!

 

WP440を使ってみた感想

良い点1:他のケージと比べてサイズが一回り小さい

WP440をアイアンラックに2台並べた様子

私がこのケージの購入を決めた最大の理由でもあります。

45cmケージで検索すると、他社の製品では外寸で45cmより大きいものしかない状態ですが、ワイルドプラネットシリーズは他社のケージより一回り小さいサイズ展開となっています。

他社の45cmケージの寸法例
  • 三晃商会 パンテオン:WH4535 (幅455 × 奥行き305 × 高さ350 mm)
  • ジェックス グラステラリウム:PT2603(幅465 × 奥行き465 × 高さ330 mm)

この一回り小さいサイズ展開のおかげで、日本の家具でよく見られる幅90cm、120cm、150cmの棚にピッタリ収める事ができます(この辺は私の偏見です)。

爬虫類飼育によく使われている棚としてはルミナスさんのメタルラック(スチールラック)が有名なので、今回はそちらを例にします。

ルミナスさんのスチールラックのうち、幅90cmのシリーズの外寸法は幅915 × 奥行き460 mmです。

しかしここで注意すべきは棚の内側の開口部寸法(内寸法)です。

スチールラックの四方には支えになるポールが存在するため、実際に棚の中に入れられるモノの大きさはスチールラックの外寸法より小さくなります

内寸法は以下の式で計算できます。

ルミナス純正スチールラックの内寸法の計算式

外寸法 ー 75mm = 内寸法

例の90cmスチールラックの外寸方は915mmなので、実際に収めることのできるケージの幅は840mmまでになります。

こちらのスチールラックの上にグラステラリウムやパンテオンを2個並べて設置しようとすると、7cm以上も幅が足りません(グラステラリウムに至っては奥行きも不足)。

しかしWP440なら幅420mmと、2個並べても合計840mmなので、スチールラックの内寸(840mm)を考慮してもぴったり収まってくれます

豪邸にでも住んでいない限りケージの設置スペースは有限だから、こういった痒い所に手が届くサイズは地味に助かるね。

 

良い点2:剛性が高い

WP440は両手で捻ってもびくともしません。ガチガチです。

WP440は組み立て完成品の状態で販売されているので、製品自体の剛性が非常に高いのが特長です。

剛性が低くグラグラするようなケージの場合、丸洗する時などで持ち運びするたびに不安になりますが、このケージはそんな心配は一切なく、柱同士ががっちり溶接された箱を持ち上げているような安心感です。

店頭でパンテオンの45cmケージを触ったらギシギシとぐらつくのがわかるから、少なくとも組み立て式のケージよりは剛性が高いね。

 

良い点3:お値段がそこそこ安い

ワイルドプラネットシリーズは他社のケージと比べても割と安いことが多いです(2019年当時)。

1個や2個程度ならともかく、何個も同じ種類のケージを購入する場合は地味にお財布に効いてくるので、少しでも安く揃えたい場合は重要な要素です。

ケージの種類Amazon販売価格
ワイルドプラネット WP440¥8,785
グラステラリウム 4530¥13,580
パンテオン WH4535¥9,335
各45cmケージの販売価格比較(2019年時点)

20年の初期ぐらいからは徐々に値上がりしてたよ

 

改善点1:スライドガラス扉同士の隙間が大きい

スライドガラス扉の隙間。ここからコーンスネークのベビーが脱走できます。

スライドガラス扉の宿命ですが、レールにガラスを嵌め込んで開閉するために、ガラスとガラスの間に隙間が空きます

WP440の場合は約1cm程度の隙間が空くので、生後6ヶ月のコーンスネーク程度なら余裕で脱走できてしまいます

過去にコーンスネークのベビーがこの隙間から脱走したので、一時的にガラスにスポンジ製の隙間テープを貼り付けて対策していたよ。

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改善点2:ガラスの取っ手が掴みにくい

ガラスに彫り込まれた取っ手?の部分。めっちゃ浅い

WP440はガラスの片側に小さな溝が掘られています。

通常、この溝に指を当てて、引っ掛かりや摩擦でスライド扉を開閉するための取っ手として使うのですが、この溝が浅すぎて指に引っ掛からず、スムーズに開閉するのが難しいです。

個人差はありますが、潤いのない乾燥気味の手だとなかなか辛いと思います。

ダイソーとかの100円ショップでシールタイプの取っ手が売っているから、気になる方は別途取り付けることをオススメ。

 

改善点3:底面のパネルヒーターを入れる隙間が狭い

WP440の底面にピタリ適温プラスを差し込んだ状態。見ての通りめちゃめちゃ狭い。

爬虫類を飼育する際、生体を保温するためにケージの底面や側面にパネルヒーターを使用する機会が多いと思います。

しかしWP440は棚面からケージ底面までの隙間がかなり狭く、1mm程度の薄手のパネルヒーターしか入りません

どうしても厚手のパネルヒーターを取り付けたい場合は、ケージの底面にクッション材を貼り付けるなどで底上げするしかないでしょう。

ちなみにどのサイズまでのパネルヒーターが入るか調べてみたところ、前面や後ろからパネルヒーターを差し込むなら幅244mm、横から差し込むなら153mmまでなら対応できるようです。

ピタリ適温プラスなら1号か2号サイズが最適かなと思います。

私の愛用しているみどり商会さんのピタリ適温プラスというパネルヒーターでギリギリ入る程度の隙間しかないので、それより厚みがあるパネルヒーターはほぼ入らないと思うよ。

 

その他の特徴1:ランプステーが棚と一体型

蓋ごとフェイクプランツを絡ませたランプステーが持ち上がる。これはこれで便利。

ワイルドプラネットシリーズで面白い点の1つ目として、紫外線ライトやミスト装置を取り付けるために使えるランプステーが天井の蓋と一体になっていることです。

パンテオンやグラステラリウムはケージ本体の縁に専用のランプステーをはめ込むため、メンテナンスなどでケージを丸洗する際、以下のような3段階の手順でライト類を取り外す必要があります。

グラステラリウムやパンテオンのランプステーの取り外し方
  1. 蓋の周囲に通しているライトの配線を取り外す
  2. 蓋を持ち上げる
  3. ライトごとケージ本体からランプステーを取り外す

一方で、WP440のランプステーの取り外し方は以下の通りです。

ワイルドプラネットのランプステーの取り外し方
  1. 蓋を持ち上げる

なんと1手で済みます

手順が省略されるのは良いことのように見えますが、単に蓋を外して生体のメンテナンスをする場合に、重たいランプごと蓋を持ち上げないといけないので、個人的には一長一短だと思います。

 

その他の特徴2:蓋のメッシュが2重構造

WP440のメッシュ。外側が頑丈な太いメッシュになっているので、上に物を載せてもほぼたわまない。

ワイルドプラネットの蓋には網が取り付けられており、この網で通気性を確保しています。

細かい目と荒い目の2種類の金属網が重なった構造になっており、外から押してもたわんだりせず、かつ小蝿などが侵入しにくい作りになっています。

2重メッシュの効果については、実際にこのケージで1年以上コーンスネークとサンドフィッシュスキンクを飼育して1度も小蝿が湧いたことがないので、効果はあるんじゃないかなとは思います。(クレスとかジェル系の餌を使う爬虫類を飼育したことがないので絶対ではないですが・・・)

逆に二重構造になっていることにより、天井部分の光を遮ってしまうので、ケージの外から紫外線を当てるようなドーム型の照明器具には向きません。

基本的には内部にライトを取り付けて使用することが推奨されます。

 

レイアウト例

コーンスネークがまだ小さい頃のケージ。2階建てにすることで床面積を確保。

写真はコーンスネークのケージとして使用していた時のレイアウト例です。

ケージ内ぶに突っ張り棒を2つ取り付けて布を巻いて担架のようにして2階建て方式にしています。

2階建てにすることにより床面積を1.5倍程度に増やせるので、実質60cmケージ以上の床面積になっています。

話は少しそれますが、2階建て以上のケージだと爬虫類系YouTuberのアニマルタイガさんが店長を務めるAxanthic(アザンティック)のTwitterアカウントにて、ミズオオトカゲ用のオリジナルケージが話題になりました。

ケージ内に広い水場と広い床面積が必要になるミズオオトカゲを飼育する上で、立体的に床面積を稼ぐことにより外から見たコンパクトさと内部の実用性を兼ね備えた良いケージだと思います。(使ったことないので画像を見た印象だけですが)

現在はコーンスネークを別のケージに移して飼育しているのでこの方式は使っていませんが、今後フトアゴなどを飼育する際にはまた試してみようかと思います。

 

まとめ

といった感じで、今回は絶妙なサイズ展開で日本の家具に設置しやすいワイルドプラネットWP440をご紹介しました。

WP440の良い点と悪い点を振り返ると以下の通りです。

  • 他のケージと比べて外寸が一回り小さい(90cmの棚に並べやすい)
  • 剛性が高く、メンテナンスで持ち上げた時に安心感がある
  • お値段はそこそこ安い傾向
  • 前面のスライドガラス扉同士の隙間が大きいので脱走に注意する必要がある
  • ガラスの取っ手の彫りが浅いので取っ手として使いにくい
  • 底面の隙間が狭いのでパネルヒーターを設置する場合はほぼピタリ適温一択になりがち

ワイルドプラネットシリーズは、他のケージと比べても色々癖が強い特徴を持っているので、条件がピタリと当てはまる方にはささる感じですね。

個人的には以下の条件に当てはまる方には特にオススメです。

WP440はこんな人にオススメ
  • ケージの設置場所にサイズ的な制約がある人
  • そこそこ安くて見た目の良いケージで飼育したい人

人にオススメしておいてなんですが、私がWP440で飼育していた生体達は成長とメンバー増員をきっかけに別の大きなケージに引っ越ししたため、2021年12月現在、ケージは空っぽの状態です。

ただ、ケージ自体は2年たった今でも十分現役で使える状態なので、今後レオパやツリーフロッグ、壁チョロなどをお迎えする際に再利用することを検討しています。

また、マルカンさんは21年の秋頃からジオスペースという新しい30cmサイズの爬虫類ケージを販売し始めたようなので、今後ワイルドプラネットぐらいのサイズ展開をするようであれば、そちらも検討してみようかなと思います。

 

ABOUT ME
ささき
生き物用の設備を作って楽しんでるサラリーマンです。最近の推しはカラカネトカゲ。
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