【砂漠を飼う】サンドフィッシュスキンクの飼育環境

生き物
サンドフィッシュスキンク
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サンドフィッシュスキンクを飼育し始めて約3年が経過したので、これから飼育を考えている方向けに、私の飼育方法と飼育環境をまとめました。

サンドフィッシュスキンクの基本情報

運良く正面から撮れたサンドフィッシュのご尊顔

以下、サンドフィッシュスキンクの基本データです。

繁殖事例が少なく、流通はWC個体での輸入が主流なので、近年はコロナの影響をモロに受けて数千円単位で値上がり気味です。

学名:Scincus scincus
英名:Sandfish Skink
分布:北アフリカ or アラビア半島など
体長:15〜20cm
寿命:6〜10年
価格:3000~8000円

※https://reptifiles.com/sandfish-care-guide/より一部引用

砂漠の地中を根城としているので、砂に潜るのに特化した独特のフォルムが魅力的です。

餌食いも非常によく、水切れにも強いので、個人的にはポピュラーなレオパからちょっと変わった爬虫類を飼いたくなった飼育者さんにおすすめです。

サンドフィッシュの飼育の醍醐味の一つとして多頭飼いが挙げられますが、多頭飼いする場合はオス×メスまたはメス×メスの組み合わせである必要があります

個体によりけりですが、オス×オスの場合は喧嘩をすることもあるようです。

また、性別はバンドの模様の濃さと尻尾の付け根の太さ、顔付きで見分けることができるようですが、
バンドで見分けようにも亜種が多く、またぷくぷくに太っている個体だと正直見分けがつきにくいため、ショップだと大体性別不明で販売しています。

佐々木寿入
佐々木寿入

私が飼育している子は一応見た目で選んでオス×メスのペアにしているつもりですが、もしかしたらBL的な組み合わせになっているかもしれません。

 

サンドフィッシュスキンクの飼育環境

最低限の飼育環境は以下の通りです。

  • 飼育ケージ
  • 床材
  • 保温ライト
  • 紫外線ライト
  • 水入れ

床材の粒の大きさにさえ気をつければ、フトアゴなどのポピュラーな爬虫類と似たような設備で飼育できます。

 

45cm以上のケージ

サンドフィッシュの飼育環境(画像は81×38×45cmの特注ケージ)

後で説明する保温ライトと紫外線ライトを取り付ける関係上、30cmのケージとかだと温度調整が難しくなります。

1匹でも45cm規格以上のケージを使うのが望ましいでしょう。

また、ケージの高さは必要ないですが、クリップライトを使う場合は照射距離の調整がしやすいように40cm程度は欲しいです。

ちなみに私は45cmスリムガラス水槽 -> 45cm爬虫類ケージ -> 80cm爬虫類ケージとサイズアップしていきました。

2〜3匹飼育する予定があるなら最初から60cm以上の爬虫類ケージを使用することをオススメします。

種類は爬虫類用のケージやガラス水槽でもなんでも良いですが、活き餌を扱う関係上、上に蓋があるタイプを使用しておきましょう。

ガラス水槽の場合、レッドローチのベビー等はガラス同士を接合しているシーリング材を伝って脱走することがありますので、しっかり蓋をするか、ベビーを入れないようにご注意ください。

 

 

細かい粒子の床材

ジクラ レプタイルサンド(細目)を2袋分投入した様子

サンドフィッシュは砂の中を泳ぐ習性を持っているので、床材は粒子の細かいものを選ぶようにします。

赤玉土や鹿沼土などの粒子の大きな床材や、アスペンチップなどの植物由来の床材、サンドフィッシュの肌を傷つけるような角の尖ったガラス質の床材は不向きです。

また、カルシウムサンドはサンドフィッシュの砂の排出方法にどう影響するか不明のため推奨されていないです。(私は知らずに短期間使いましたが、粉塵が酷かったのですぐに変えました)

床材の厚みとしては、地表から大体1〜3cm程度の浅い場所に留まっていることが多いので、身体が完全に隠れられるように最低3cm以上は敷いてあげます。

本来、砂漠の砂の中で生活するような生き物なので、砂の中で温度・湿度勾配をつけるため床材は厚ければ厚いほど良いとされていますが、メンテナンス性やケージの高さの制限もあるので、各飼育者さんで良い塩梅を探って下さい。

なお、サンドフィッシュの飼育で推奨されている床材の厚みは10cm以上です。

ちなみに私の場合、45cmケージで5cm前後、80cmケージで3〜4cmぐらいで敷いています。

厚みが足りていない理由としてはケージ正面の底面から引き戸までの立ち上がりの制約&活き餌の脱走防止のためですが、推奨されている厚みではないので参考程度でお願いします。

佐々木寿入
佐々木寿入

個人的なオススメはジクラさんのレプタイルサンド(細目)です。吸湿性・低粉塵・消臭効果があるので、ケージ内を清潔な状態にキープしやすいです。

 

 

保温ライト&強めの紫外線ライト

サンドフィッシュは紫外線を多く必要とします。

他の生体で比較するなら小型リクガメと同等か少し足りないレベルです。生体価格より設備代の方に若干コストがかかる子です。

具体的な候補としては以下の3点。

直管タイプ:ZooMed レプティサン5.0 UVB T5 HO
      Arcadia T5 D3 Reptile Lamp 6% UVB

クリップ:エキゾテラ レプタイルUVB150 26W(Repti Glo 10.0相当)

※1 参考元URL:https://1023world.net/blog/各社uvb蛍光灯の測定データ
※2 参考元URL:https://reptifiles.com/sandfish-care-guide/sandfish-temperatures-uvb-humidity/

参考元のサイトでは、UVBライトは上記で挙げた中でも直管タイプの2種類以外はあまり推奨されていいません。

ただし、ケージの中から近距離で照射する分には、紫外線の減衰量も少なくなるのでクリップ式もありだと思っています。(ケージ全体を照らすには荷が重いですが・・・)

なお、直管タイプは地表から大体30〜45cm、クリップ式は地表から15〜20cmを想定しています。

保温球に関しては、色付きのものでなければ選択肢は広いです。

サングロー等、良くある白色か透明な爬虫類用のランプを選んでいただき、以下の温度勾配になるように調整します。

日光浴スポットの表面温度:130-140°F(54-60°C)
低温側の温度範囲:80-90°F(26-32°C)

【引用元】https://reptifiles.com/sandfish-care-guide/sandfish-temperatures-uvb-humidity/

砂漠で生活している生き物だけに、ホットスポットに対する要求温度は高いです。

ライトの光は床材に直接当てるよりは砂に半分埋めたシェルターなど、蓄熱させるように当てるといいでしょう。

参考までに私の場合の飼育温度を載せておきます。
湿度は春の時期の夜間のみしか測っていませんが、大体40%ぐらいです。

昼間夜間
基本温度30℃24℃
ホットスポット表面温度54℃
80cmケージでの実測温度(季節により多少ブレがあります)

 

 

浅めの水入れ

浅く新鮮な水を張った水入れを保温ライトの照射位置とは反対方向に設置します。

これはサンドフィッシュの飲み水兼、ケージの湿度調整用となりますので、日中は常に水を張った状態にしておきます。

水場の水深を浅くする理由としては、サンドフィッシュと活き餌の溺死防止のためです。少なくとも水深は2cmは超えないように気をつけましょう

またサンドフィッシュ自体は砂漠に住む生き物なだけに、水切れには非常に強いです。

ですが、活き餌にコオロギを導入している場合はコオロギの方が水切れで死ぬので、スペースに余裕がある場合は別途コオロギ用の給水器を設置しても良いでしょう。

霧吹きは必須ではありませんが、ライトが点灯する1時間前、もしくは消灯して5分以上経ってから吹きかけるようにします(ライトが急激な温度変化で破損しないようにするためです)。

床材の湿度を効果的に保持するため、吹きかける場所はライトから離れた位置に局所的に行います。

ケージの湿度を保つと言うよりは、床材内の湿度を調整したいので、霧吹きは壁に吹きかけるより床材に吹きかける方が好ましいです。

私の場合は余った飲み水をわざとひっくり返して、砂の中に湿度が高い層を形成しています。

 

 

サンドフィッシュスキンクの餌

私がメインで使っている餌としては下記の4点です。

  • ヨーロッパイエコオロギ
  • レッドローチ
  • デュビア
  • ミルワーム or チャイロコメノゴミムシダマシ

YouTubeなどの動画サイトを見る限り、バナナの破片など、果物もバクバク食べる個体がいるようですが、私も一度真似して与えて見たところ干からびてカラカラになるまで放置されたので、個体により好みがあるのかもしれません。

また、砂の振動を検知して捕食する習性上、冷凍昆虫や、活き餌として与えても食べきれずに餓死した昆虫は食べませんでした。

与える頻度は毎日1回を目安ですが、ケージ内に振動を与えたいので、サンドフィッシュ1匹に対して常に1匹以上は地表を這い回る活き餌がいる状態が望ましいです。

餌の量としては与える活き餌の種類や大きさによりけりなので個別に書きますが、基本的にあるだけ好きなだけ食べる感じなので、目安程度として下さい。

あと、他の爬虫類と同じく全ての活き餌にカルシウムの添加が必須です。

活き餌が活動する過程で結構粉が落ちてしまうので、ふんだんに振りかけておきましょう。

ヨーロッパイエコオロギ(イエコ)

フタホシコオロギより攻撃性と臭いが少ないので、どちらかを選ぶなら個人的にはイエコをオススメします。

砂漠の環境下では短命で、よく水没するので、利便性の意味でレッドローチには劣ります。

私の場合、ショップの基本食が大体イエコなので、お迎えからしばらくはその環境に合わせて使っていました。

コオロギはジャンプすると面倒なので、予め足は折るかカットして撒きます。

与える量はアダルトサイズのサンドフィッシュ1匹につき1日1〜2匹程度(SM)です。
撒き餌としての寿命は3日が限界でしょう。

レッドローチ

餌にレッドローチを使用する場合は、脱走防止のため羽のないメスを選びます。

ヨーロッパイエコオロギより素早いですが、身体が丈夫で水切れにも強いので、活き餌として撒いても長持ちします。

日中だとサンドフィッシュがよく追いかけているところを観察できるので、運動の面からもオススメです。

与える量はアダルトサイズのサンドフィッシュ1匹につき1日1〜2匹程度(M)です。

撒き餌としての寿命は1週間ぐらい。コオロギやミルワームと一緒に入れると死骸を食べてくれるのでもう少し長持ちします。

デュビア

使用する場合は、成虫になっていない子をとにかくたくさん撒きます。

サンドフィッシュの顔を正面からみたときに、その横幅より大きい餌は食べられません

デュビアの場合は硬く平べったい構造をしているので、大きい個体は余計に食べにくいみたいです。

また、床材に潜って潜む習性があるため、なかなか見つけられずに生き残る事が多く、その過程で成長して食べられない大きさになることがあります。

ただ、丈夫で乾燥にも強いので保存食としては重宝します。

よくシェルターの裏や水入れの下側に隠れているので、水換えの時とかに見つけたら散らして下さい。

与える量はアダルトサイズのサンドフィッシュ1匹につき1日2〜3匹程度(SM)です。

撒き餌としての寿命は2〜3週間ぐらい。乾燥に強く、床材の中やシェルターの裏に避難するので長生きです。

ミルワーム&チャイロコメノゴミムシダマシ

ミルワームは適度にウネウネ動くわりに遅くて捕まえやすいので、めちゃめちゃ食いつきが良いです。

適当にばら撒いて2日もすれば皆いなくなります。

ただ、放っておくと水入れへの水没率が異常に高いため、使用する場合はサンドフィッシュ達が動き出す日中の内に与えることをお勧めします。

ミルワームの成虫であるチャイロコメノゴミムシダマシに関しては、硬いのかあまり食べません。

程よく動いて移動速度も遅いので人間から見たらいい餌なのですが・・・

与える量はアダルトサイズのサンドフィッシュ1匹につき1日5匹程度(プリプリのミルワーム)です。

撒き餌としての寿命は長くて2日ぐらい。水入れの下に逃げ込めればもう少し長生きです。

 

サンドフィッシュスキンクは砂漠を飼う覚悟がある人向け

投入寸前で大人しくなったサンドフィッシュスキンク

ここまで紹介しておいてなんですが、昼行性でかつ砂に潜る習性がある以上、平日の日中にお仕事をしている方はエンカウントすることがほとんどないです。

私の場合、平日は水換えや、減った餌の補充をして環境を維持するだけで、たまの休日の昼間に頭を出したら「今週も生きてたね。偉いね。」と確認するぐらいの気持ちで飼育しています。(タイトルにわざわざ「砂漠を飼う」と入れた理由です・・・)

ちなみに床材を2cm程度まで浅くすれば常に姿を確認できるようになります(ショップではよく見られる光景です)。

ただ個体差もあるでしょうが、観察されること自体が彼らにとって多少ストレスとなっている様子なので、ハンドリングも含めて至近距離でマジマジと観察することは控えたほうが良いと思います。

と、色々と言いましたが、レオパやフトアゴなどのポピュラーなペットリザードとはまた違った魅力を持つ生体だと思いますので、今後も飼育仲間が増えていくと嬉しいです。

飼育環境が自己流入っているので、何か不明点や指摘事項があれば教えて下さい。

 

YouTubeの方でもサンドフィッシュの動画をアップしているので、
気になる方は是非チャンネル登録よろしくお願いします↓

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